エプソンが歩んできた環境への取り組み
1942年に長野県諏訪地方で創業し、地域と共生しながら自然環境を敬う企業風土で事業活動を行ってきたエプソンさん。1988年には世界に先駆けてオゾン層破壊問題対策の「フロンレス宣言」を行い、地球規模の環境問題へ取り組みを拡大したんだホゥ。経営理念には「地球を友に」を掲げて、使うことで環境貢献につながる商品やサービスを数多く創出し、社会と共に発展する企業を目指しているんだって!
さらに「環境ビジョン2050」を制定し、2050年までに「カーボンマイナス」と「地下資源*消費ゼロ」を目標に、循環型経済の実現を推進。脱炭素、資源循環、お客様のもとでの環境負荷低減、環境技術開発の4つの側面から環境活動を展開しているんだホ!ここではエプソンさんが取り組んできた環境活動の中から4つの具体例を紹介するホ〜!
*原油、金属などの枯渇性資源
脱炭素
エプソンは再生可能エネルギーの活用を進め、2021年11月には国内拠点で使用する電力をすべて※再エネに切り替えました。さらに「信州Green電源拡大プロジェクト」を通じ、地域での再生可能エネルギー供給拡大と脱炭素社会の実現に貢献しています。また、国内にとどまらず、2023年末にはグローバル拠点でも使用電力の再エネ化を達成し、世界規模での脱炭素への取り組みを進めています。
※一部、販売拠点などの電力量が特定できない賃借物件は除く
資源循環
エプソンは製品の小型・軽量化や長期使用、回収・リサイクルを通じて資源投入量を削減し、2050年までに再生材やバイオマス素材などのサステナブル資源へ全面的に切り替えることを目指しています。また、不要な金属を金属粉末製品の原料として再資源化する取り組みも実施。主力のプリンター分野では、電子化による紙使用削減を進めつつ、紙の価値を支えながら、紙資源の持続的な活用に貢献するため、使用済みコピー用紙から新たな紙を再生できる乾式オフィス製紙機「PaperLab(ペーパーラボ)」を開発し、資源循環に貢献しています。
お客様のもとでの環境負荷低減
エプソンでは自社におけるGHG(温室効果ガス)排出量の削減や資源の適正利用はもちろんのこと、商品・サービスを通じて、お客様のもとでの環境負荷低減を目指しています。世の中で一般的に使用されている従来製品と比べて、環境負荷の低い商品・サービスを提供・普及することで、社会全体の環境負荷低減に貢献していきます。
環境技術開発
エプソンでは独自の「ドライファイバーテクノロジー」と呼ばれる繊維化技術を活用し、資源循環型社会の実現に向けた取り組みを進めています。この技術は、水を使わず※に紙や布などの繊維を再利用できるのが特徴で、環境負荷を大きく抑えながら新たな素材を生み出すことが可能です。具体的には、使用済みの紙資源を再び紙の原料へと循環させるだけでなく、古着など不要になった繊維製品から繊維化した素材を用いて、新たな質感を持つシートの開発にも応用しています。こうした技術革新を通じて、廃棄物の削減と資源の有効活用に貢献し、持続可能なものづくりを実現しています。
※機器内の湿度を保つために少量の水を使用します。なお、型番『Q-5000』では繊維結合の際にも少量の水を使用します。
オフィス内で資源が循環できる
「PaperLab(ペーパーラボ)」って?
エプソンさんが取り組んできた環境貢献へのアプローチの中でも、特に注目すべきなのが資源循環の具体例としても挙げられた「PaperLab(ペーパーラボ)」という製品。聞くところによると「使用済みのコピー用紙から新たな紙を再生できる」というエプソンさんが独自開発した「サステナブルな製紙機」だそうなんだホ。ここでは気になる「PaperLab」とその製紙工程で利用される技術「ドライファイバーテクノロジー」について紹介していくホ〜!
PaperLab(ペーパーラボ)の開発背景
▲PaperLab Q-5000(メインユニット)
エプソンさんは主要な製品であるプリンターを通じ、お客様が印刷時に感じる「機密文書の処理の手間」や「紙使用による環境負荷への不安」といった課題に着目。プリンターメーカーとして紙の“その後”にも責任を持つべきだと考え、「PaperLab」の開発を開始したんだホゥ。
主要製品がプリンターのエプソンさんだからこそ、PaperLabの提供を通じて紙の価値を再認識してもらうのと同時に、お客様自らが紙を循環させることを通じて環境貢献価値を実感し、結果として持続可能な社会の実現に貢献したいと考えているんだホ〜!
▲最新の機種(Q-5000)では紙片を材料として再生紙を製造できる
▲社内の古紙からPaperLabによって製造されたDFP(ドライファイバーペーパー)。白色だけでなく指定した色の再生紙を製造することも可能。
ドライファイバーテクノロジー
ドライファイバーテクノロジーは、水を使わず※に紙や布などのさまざまな素材を衝撃で「繊維化」し、再び価値ある素材へと加工するエプソンさん独自の技術なんだホゥ。この技術を応用した「PaperLab」は、オフィス内で紙の再生を完結させ、機密文書の安全な処理や環境負荷の大幅な削減、資源循環の効率化に貢献するんだホ〜!
※機器内の湿度を保つために少量の水を使用します。なお、型番『Q-5000』では繊維結合の際にも少量の水を使用します。
▲シュレッダーの機能を持つ「紙源プロセッサー Q-40」でできた紙片は「メインユニット Q-5000」内でドライファイバーテクノロジーによってさらに細かく繊維化される。
▲PaperLab Q-40(紙源プロセッサー)
環境貢献・提供価値
▲紙における通常の循環サイクルとPaperLab(ペーパーラボ)による循環サイクルの違い
従来の紙リサイクルは、企業や自治体で使用済みの紙を回収業者が集め、再生工場で新しい紙に加工した後、小売・卸売を通じて再び手元に届くという大規模なサイクル。この過程では輸送や処理に伴うCO₂排出や水の使用が発生してしまうのが当たり前だけど、これに対して、PaperLabは使用済み紙を導入先の施設内で繊維化・結合・成形し、再生紙を即時に作ることが可能なんだホ!これにより、輸送によるCO₂排出量の削減、森林資源の有効活用、水消費量の大幅削減が実現でき、環境負荷の低減や生物多様性保護にも寄与していくんだホ〜。
さらに、PaperLabで作った再生紙を利用した名刺や教材、ノベルティの提供は、企業のCSR活動や地域教育に活用され、環境意識の向上にもつながっているそうなんだホゥ。また、運用にはオペレーターが必要なため、障がい者の雇用創出にも貢献するんだ。PaperLabは、環境負荷の軽減と社会的価値の創出を同時に実現する新しい紙リサイクルの仕組みなんだホーッ!
DFPの活用事例
こちらがPaperLabによって製造されたDFP(ドライファイバーペーパー)で作られたプロダクトの数々。社内書類から再生してつくられたノベルティ用卓上カレンダーや、授業の際に使われたプリントを再生して作られた卒業証書など、通常の紙から作られただけでは付加できないストーリーが付加価値となるものも。使い方次第で様々な価値を生むことができるんだホゥ!
製品紹介動画も!