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「OFF GRID LIFE 自然とつながる、住みかをつくる」ダイナリーBOOKS

「OFF GRID LIFE 自然とつながる、住みかをつくる」ダイナリーBOOKS

ダイナリー図書館では、これからの地球のために、自分ごととして環境問題に取り組むキッカケとなれるよう、カンキョーダイナリー(環境>)おすすめの本や映画などをご紹介していきます。

電力会社から電気を買うのは時代遅れ!?
新たな生活スタイル「オフグリッド」

自然と共生する 理想のオフグリッドライフ

オフグリッドとは、電力会社が引いた送電網(グリッド)につながっていない(オフ)状態を指す言葉。つまり、風力発電や太陽光発電を利用し、住宅で使われる電力を自給自足で賄うことを言います。

 

脱炭素社会の実現に向け、国際的に環境意識が高まりを見せる中、日本でも2020年に「2050年カーボンニュートラル宣言」を表明。2050年までに、温室効果ガス排出量の実質ゼロを目指しています。また、東日本大震災を経て、停電により長期間電力が使えずに困った経験や、福島第一原子力発電所事故の教訓から、オフグリッドは、環境に負荷をかけず、既存のインフラに頼らない新しい生活様式として注目を集めています

 

この本では、ロッキー山脈の標高9000フィートに建つユルト、山奥に建つツリーハウスたち、馬と冒険のためのトレーラーホームなど、既存社会の網から離れ、自然とともに自由に生きる12人のストーリーと、住宅という枠組みを超えた99軒のとっておきの“住みか”をご紹介。見ているだけで思わず暮らしたくなる250枚の写真と共に、理想のオフグリッドライフが綴られています。

日本のエネルギー問題を通して見つめ直す
私たちの新しい暮らし方

2019年、日本の温室効果ガス排出量は12.1億トン。「エネルギー起源のCO2 排出量※」として計上された10.6億トンの内の、4億9800万トンが電力分として排出されており、化石燃料から自然由来のエネルギーへの転換は、カーボンニュートラルを目指す上で避けては通れない喫緊の課題です。

 

日本の住宅のオフグリッド化が進み、エネルギーの自給自足が普及すれば、こうしたCO2の排出が減らせる他、自然災害の多い日本で大規模停電などに陥った場合でも、一定の電力供給が見込め、被害を最小限に抑えられます。

 

この本は、こうしたエネルギーの話に留まらず、自分の好きなスタイルでオフグリッドライフを満喫する彼らの姿を通して、自分にとっての豊かさとは何か、身体で覚える生活の術や社会との距離感など、自分にとって必要なもの、不必要なものを今一度問いかけてくれる一冊だと思います。


※発電、運輸、および産業、家庭での加熱など、化石燃料をエネルギー源として使用する際に発生する二酸化炭素。


オフグリッド生活を始めるには

太陽光パネルや蓄電池... 導入時のコストやメンテナンスの手間を考えると、なかなかハードルが高いと思われるかもしれませんが、自分にとって無理のない方法で始めてみるのが大切です。ここではいくつかその方法をご紹介します。

 


①オフグリッドな宿に泊まる

興味はあるけど、いきなり自分の生活に取り入れるのは難しい...とお考えの方におすすめ。全国にあるオフグリッドの設備を取り入れた宿泊施設に泊まれば、旅行気分も味わえて、気軽にオフグリッド生活を体験できます。


WEAZER西伊豆(静岡県)

1日1組限定、自然エネルギーを活用したオフグリット型の宿泊施設。
電気は太陽光発電、水道は雨水を濾過・滅菌して使用。 駿河湾を一望できる開放感のあるお部屋に、大自然に包まれたテラスには露天風呂。プライベートな時間をゆったり過ごせそうです。





Earthship MIMA(徳島県)

徳島県美馬市の山合いに建てられた、1日1組限定、日本初のEarthship。
ソーラーパネルから蓄電した電力を使用し、雨水を貯水・ろ過して家の中の生活水として利用。
Earthshipは、アメリカ人建築家マイケル・レイノルズ氏によって開発された建築様式。自然素材と、土を詰めたタイヤなどのアップサイクル素材を建材として使用しているのが特徴。現在世界中におよそ1500棟以上建設されています。





Treeful Treehouse(沖縄県)

沖縄県名護市のやんばるの森の中にある、日本唯一のツリーハウスリゾート。
建築にもリゾート運営にも素人であった親子が8年をかけて完成させた。
ソーラー発電で作られた電気を有効に活用するため、エコキュートという温水システムを採用。施設で使う水は、源河川の河原に掘った井戸から引いた天然水を利用。トイレも一部コンポストトイレを採用し、大地や植物、生き物へと循環させている。





②部分的にオフグリッドの電力を利用する

電力会社の契約は維持したまま、電力の一部にオフグリッドを導入する方法は、生活スタイルを変えずにオフグリッドを試したいという方におすすめです。小型のソーラーシステムを用いた照明器具や充電器など、利用シーンを限定した使い方をすれば、特に不便を感じることなく取り入れられるのではないでしょうか。


CARRY THE SUN

たった56g。コンパクトな充電式ソーラーランタン。
太陽光で充電が可能で、インテリアやアウトドア、防災などのさまざまなシーンで活躍。購入した数と同じ数のランタンを、灯りのない地域へ寄付する「BUY ONE GIVE ONE」の活動も。





③必要な時だけ電力会社を利用する

もう少し本格的に始めたい方には、自家発電をメインに、天気が悪い時期や電力を多く使う時期だけ電力会社から電気を供給してもらう方法がおすすめ。太陽光発電や蓄電池など、生活を維持するために必要な設備を導入する必要がありますが、リスクを抑えてオフグリッド生活を始めることができます。


Power wall

太陽光発電による余剰電力や系統から、電気を蓄電できる家庭用蓄電池。
日中太陽光で発電した電気を蓄電し、その電気を夜間も自宅へ供給でき、電力会社への依存を軽減できる。初期費用はかかりますが、二酸化炭素排出量を削減し、万が一の停電時にもいつも通り安心して過ごすことができます。



 

【目次】

1. CABINS
2. YURTS, TENTS, AND HUTS
3. EARTHSHIPS AND UNDERGROUND STRUCTURES
4. SHIPPING CONTAINERS
5. TREEHOUSES
6. TINY HOMES
7. BOATS
8. VEHICLES

【著者紹介】

フォスター・ハンティントン

ワシントン州スカマニア郡出身の写真家、映像作家。2011年、ファッション業界の仕事を離れ、キャンパーヴァンでの生活を開始。その後の3年間、北アメリカを旅して回り、サーフィンやキャンプをしながら、約12万マイルを走行した。旅での時間を写真に撮って掲載したTumblrのアカウントやvan-life.netからのハッシュタグが人気となり、自費出版にて『Home is Where You Park It』を刊行。現在は、ワシントン州にあるコロンビア川渓谷のツリーハウスで暮らし、自らのスタジオでショートフィルムや写真のプロジェクトに取り組んでいる。『VAN LIFE ユア ホーム オン・ザ・ロード』の著者。

【商品詳細】

出版社:トゥーヴァージンズ

発売日:2021/2/2

言語:日本語

単行本:240ページ

 

\読みたい本がきっと見つかる!/


(参考)経済産業省「日本が抱えているエネルギー問題(前編)

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