海洋ごみからウミガメを救う。砂浜のプラスチックゴミを再利用してキーホルダー作ってみた!

海洋ごみからウミガメを救う。砂浜のプラスチックゴミを再利用してキーホルダー作ってみた!

実際にやってみよう!行ってみよう!をお届けするコラム
これって環境に良いんじゃない?/最近話題のエコな場所って?/環境に配慮した新サービスってどうやって使うの? etc…
実際に行動して得た、生の情報をお届けします!

 

9月になってだんだんと過ごしやすい日が増えてきましたね!
夏が終わろうとしていますが、今年の夏は海には行きましたか?
実は地球の海は今、人間の活動が原因の「海洋汚染」に悩まされています。 海洋汚染の大きな原因の一つとして、私たちが日常的に使っているプラスチック製品のゴミがあげられます。

ウミガメの鼻にプラスチック製のストローが刺さった痛々しい動画は、見たことがある方も多いと思います。プラスチックストロー然り、ビニール袋を好物のクラゲと間違えて誤食してしまう問題が起きているなど、ウミガメの生態を邪魔してしまっているプラスチックゴミ。

今回は、そんな海洋汚染の原因でありウミガメの生態を邪魔している海洋プラスチックゴミを少しでも減らし、さらに、有効利用してしまおうという企画を考えました!

題して、
「海洋ゴミからウミガメを救う!?砂浜で拾ったプラスチック片をキーホルダーにアップサイクルしてみたー!」

■海洋プラスチックゴミとウミガメの関係

プラスチックゴミの浮遊する海で生きるウミガメのイメージ

 

海洋プラスチックごみとウミガメの関係性は深刻です。プラスチックごみは生分解されず、海に半永久的に残ると同時に、ウミガメがクラゲなどの好物と間違って食べてしまう危険性があります。プラスチックごみを誤食したウミガメは消化器官を詰まらせ、最悪の場合死に至ることもあります。さらに、プラスチック片がウミガメの巣や産卵地に混ざり込み、繁殖にも悪影響を及ぼすこともあるそうです。したがって、海洋プラスチックごみの問題解決は、ウミガメを含む海洋生態系の保護に不可欠となっています。

 

\プラスチックごみをウミガメが食べている!?/

 

ということでまずは…

■砂浜でマイクロプラスチックを回収してみた!

マイクロプラスチックを探す子供達

 

今回、カンキョーダイナリーでも活動を支援している「​​特定非営利活動法人サンクチュアリエヌピーオー」さんの取り組みに参加させていただき、砂浜のマイクロプラスチックを回収してきました。一緒に参加した子供達もマイクロプラスチック回収用に貸し出しているザルとトレーを握り締め、作業に集中して取り組んでいました。

 

実際に回収したプラスチックごみ

 

実際にゴミ拾いしながら砂浜を歩いてみると、砂に紛れていても目視でわかるペットボトルのキャップや大きいプラスチック片が。さらに砂をふるいにかけながらマイクロプラスチックを探してみると数分で10個以上のマイクロプラスチックを回収することに成功!この活動に毎日取り組んでいるサンクチュアリエヌピーオーさんのおかげで砂浜も以前より綺麗になっています。塵も積もれば山となる!

 

\綺麗な海を保つために必要なことは?/

■砂浜で回収した海洋プラスチックゴミを使って
ウミガメを守るキーホルダーを作ろう!

 

用意するもの

用意するもの一覧の写真


1.プラスチック片:砂浜で回収したプラスチック片
2.ボウル:プラスチック片を洗う用
3.ティッシュ:洗ったプラスチック片を拭いたり、手についたレジンを拭き取る用
4.シリコン型:キーホルダーの形状を作るための金型
5.UVレジン:プラスチックをコーティングしてキーホルダーにするための樹脂
6.ピンセット:プラスチック片を掴んでレジンに入れ込む用
7.レジン硬化用UVライト:UVレジンを硬化させる光が出るライト
8.キーホルダーパーツ:キーホルダーにするための金具やリング
9.ペンチ:キーホルダーパーツのリングを開く用

砂浜で回収したプラスチックゴミを洗浄しよう

プラスチック片を洗浄しよう

画像タップで作業アニメーションスタート!

 

01. 収集したプラスチック片を洗浄し、砂や汚れを綺麗に洗い流しましょう。

02.プラスチック片が綺麗になったら、ティッシュや
ペーパータオルなどで水分をよく拭き取ります。

03.キーホルダーに混ぜ込むプラスチック片を選びます。


レジンをシリコン型に流し込もう

実際にレジンをシリコン型に流し込んでみよう

画像タップで作業アニメーションスタート!

 

04.シリコン型にUVレジンを流し込みます。

※プラスチック片を入れるため、少なめに入れるのがポイント!

05.ピンセットなどを使って、プラスチック片を型に入れていきます。

※今回のようにパーツ用の穴が無いシリコン型を使う場合は、
金属パーツもレジンで一緒に硬化させるのがおすすめ!

06.UVライトを2~5分ほど照射して硬化させます。

07.シリコン型から固まったレジンを取り出します。

※UVレジンの注意事項

・硬化前のレジンが皮膚についた場合は、レジンクリーナーやエタノールで綺麗に拭き取る。
・レジンにべたつきがある場合は、長めにライトを照射してべたつきがなくなるまで完全に硬化する。
・レジン使用時に気分が悪くなったらすぐに使用をやめる。

その他、購入したレジンの注意事項を十分に守ってご使用ください。



キーホルダーパーツをつけよう!

キーホルダーパーツをつけよう

画像タップで作業アニメーションスタート!


08.キーホルダーパーツの一重リングをペンチなどで開きます。

9.パーツ穴にリングを通します。

10.一重リングを閉じたら…


アップサイクルキーホルダーの完成!

用意するもの一覧の写真


透明感のあるキーホルダーが完成!海のために海洋プラスチックごみを回収した証にもなるキーホルダーです!アクセントで入れた金箔もキラキラして綺麗な仕上がりになりました!

海洋ごみを有効活用したアップサイクルキーホルダーの作り方、いかがでしたでしょうか?DIYでお店のようなクオリティのモノづくりが自宅でも出来てしまう現在。廃棄してしまう予定のものを使って世界に一つだけのアクセサリーや雑貨などを制作してみては?

それでは、次回の「やってみた!」もお楽しみに!

■実際にやってみた感想

❑ 砂浜には思っていたよりもマイクロプラスチックが!改めてプラスチック製品に頼りきりの生活を見直すきっかけになった!
❑ できたキーホルダーは海洋ゴミを使ったとは思えないほど綺麗な仕上がりに!地球に良いことをした証のようで気分も上がった!
❑ 今回の体験でいろんな物をレジンでキーホルダーにしてみたい気持ちに!廃棄予定の物にも価値があることに気づくキッカケになった!


\次回の"やってみた!"は?/

■子ガメの放流体験にも参加

放流された子ガメたちの様子

 

今回、砂浜のマイクロプラスチック回収と同時に子ガメの放流にも携わらせていただきました。手を離れて海に向かっていく子ガメの一生懸命な姿を、放流会に参加した全員が「ガンバレ!」と応援していました。こういった海洋保全活動が実って、たくさんの生き物が生きる綺麗な海が広がる未来になることを願っています!

 

\子ガメ観察会体験レポート!/

 

\マイクロプラスチックを回収してみよう/

■豆知識メモ|ウミガメの保護がなぜ環境問題解決に繋がるの?


ウミガメの生態が海洋環境の指標になる!?


ウミガメの寿命・生態・旅立ちをイメージさせる画像


ウミガメの寿命は非常に長く、成熟するまでに数十年を要することがあります。この長い寿命の中でウミガメは特定の生息地を定期的に行き来する回遊性があるため、ウミガメの存在や個体数は特定の生息地の健全性だけでなく、周辺の生態系の状態を示す手掛かりとなっています。他にも、ウミガメの幼体や産卵地が健全な状態であることは、その周辺の生態系が適切な条件で保たれていることを示す指標となります。


餌となる生物の存在

 


クラゲの大量発生の原因とは?


ウミガメは主に海草やクラゲ、甲殻類などを餌として摂取します。そのため、ウミガメの餌となる生物が適切な個体数で存在するには、海洋環境の健全性が保たれている必要があります。環境問題が深刻化している昨今では世界中でクラゲが大量発生しているというニュースを聞きますが、クラゲはウミガメの好物でもあるため、クラゲが増加しているということは、餌としてクラゲを食べているウミガメの数が減っていると捉えるのも間違いではないのかもしれません。

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