1秒間に〇〇本?世界で消費されるペットボトルの数。 日本のリサイクル率は?

1秒間に〇〇本?世界で消費されるペットボトルの数。 日本のリサイクル率は?

ちょこっとできるエコな選択「DAINARI CHOICE」。
「暮らしと環境」をメインテーマに、クイズ感覚で楽しみながら環境を学び、生活の中でエコな選択肢を増やすことができます。まずは身の回りでできることから、地球に良いチョイスをしていきましょう!

 


 

プラスチック製品の普及に伴い、私たちの日常生活に欠かせない存在となったペットボトル。水、ジュース、お茶、様々な飲料がこれらの便利な容器に詰められ、私たちの手に届きます。しかし、ペットボトルの消費量が増える一方で、その処理やリサイクルに対する環境への影響が深刻な問題として浮上しています。

 

今回は、世界のペットボトルの消費量リサイクルに関する情報を通じて、私たちが直面している課題とその解決策について考えてみましょう。

 

問題

では、さっそく問題です!
1秒間に世界で消費されるペットボトルの数は何本?

 

  • A:「1万本」
  • B:「2万本」
  • C:「3万本」


thinking time







答え

1秒間に世界で消費されるペットボトルの数は2万本


正解は...
B「2万本」です!

 

それでは解説を見ていきましょう!

 

解説

世界のペットボトルの消費量

軽くて丈夫なうえに加工しやすく、さまざまな飲料や調味料の容器として広く利用されているペットボトル。原材料は、石油を原料とした「ポリエステル(ポリエチレンテレフタレート)」という樹脂からつくられています。

 

世界全体で年間に消費されるペットボトルの数は、2016年時点でなんと4,800億本1分間では100万本1秒で2万本が消費される計算に。使用後、自然界に投棄されるペットボトルは毎年500万〜1,300万トンとも言われ、プラスチックごみとして世界中の海洋に流出することで、自然界に生息する生き物だけでなく、私たち人間の健康への影響も懸念されています。


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日本のペットボトルのリサイクル率は86%!※

実は、日本はペットボトルのリサイクル先進国。リサイクル率は86%(2021年)と、42.7%の欧州(2021年)や18%のアメリカ(2020年)と比べ、はるかに高い世界最高水準を達成しています。この背景には、製造段階からリサイクルしやすいように業界団体が自主的に厳しい規格を儲けている他、分別回収と再利用が制度化されている事情があります。

 

実は、海洋プラごみの7~8割は、私たちが生活する街中から生まれているんです。そしてその原因は、これまで原因と言われてきたポイ捨てだけでなく、町内のごみ集積所からあふれ出たごみなども一因となっていたことが調査※で明らかになりました。単純にモラルの問題だけでなく、社会的な問題や産業構造なども、ごみを投棄・ポイ捨てせざるを得ない状況を発生させる要因となっているようです。


回収率に関しては、欧州の56.8%(2021年)、アメリカの26.6%(2020年)に比べ、日本は94%(2021年)と、世界トップクラス。それを可能にしているのが、「容器包装リサイクル法」です。消費者には、一般の家庭でごみとなる商品の容器や包装の分別排出を、市町村には分別収集を求め、ペットボトル製造業者はリサイクルを行うことが法律で義務づけられています。


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※PETボトルリサイクル推進協議会によると、指定法人ルートではPETボトルの再商品化手法は材料リサイクルとケミカルリサイクル(ボトルtoボトル)に限定され、サーマルリサイクル(熱利用)は承認されていません。指定法人ルート以外でも、回収されたPETボトルは原料に戻す工場が有償で購入し、それをフレークやペレット(繊維・シート等の原料となる)に仕上げています。
https://www.petbottle-rec.gr.jp/topics/many_qa/sec0.html

ペットボトルはゴミではなく、資源

ペットボトルのリサイクルには主に、水平リサイクルカスケードリサイクルの二つの方法があります。水平リサイクルは、「ボトル to ボトル」といわれるように、使用済みのペットボトルが同じ用途の製品に再生されるプロセスを指します。石油からつくられるペット樹脂と同じレベルの高純度な原料が得られるので、品質の変わらない、透明できれいなペットボトルになります。2020年度に国内でペットボトルから再商品化されたもののうち、30%がペットボトルになっています。


一方、カスケードリサイクルは、回収したペットボトルを細かくフレーク状の原料にし、別の製品に再生されるプロセスを指します。通常、リサイクルを行うと品質の劣化が起こるため、品質の劣化に応じてその原料で許容できる製品にリサイクルを行います。食品用トレイ洋服など、私たちの身の回りには想像以上にペットボトルからつくられた製品であふれており、ペットボトルは単なる容器ではなく「資源」であることがわかります。


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リサイクルの問題点

リサイクル先進国日本にも、課題はあります。「ボトル to ボトル」の比率について、この10年で4倍ほどに増加してはいるものの、ペットボトルの販売量に対して「ボトル to ボトル」のリサイクル率は15.7%(2020年)に留まっているのが現状です。今後、ペットボトルの資源循環をさらに前進させるために、PETボトルリサイクル推進協議会は2030年までに「ボトル to ボトル」の比率を50%となるよう目標を掲げています。


ボトル to ボトル」を拡大するには、原料となる使用済みペットボトルの量と質の向上が必要です。ここで課題となるのが、家庭以外のオフィスや商業施設から排出されるペットボトル。特に自動販売機横に設置されたリサイクルボックスにおける異物混入は大きな課題です。



推進協議会の調査によると、自動販売機の横のリサイクルボックスは、設置場所により容量の3~4割が異物、例えば弁当の空き容器、タバコの吸い殻、ティッシュなどのさまざまなごみで占められているといいます。残念ながらリサイクルボックスが“ごみ箱扱い”されているのです。

リサイクルの仕方、私たちが今できること

リサイクル率を高めるためには、ペットボトルが資源として回収される状況を作らないといけません。そのために、以下のポイントに従って、資源として分別・排出しましょう。


1.キャップとラベルをはずす
(はずしたら、各自治体のルールに従って分別しましょう)



2.ボトルをすすぐ



3.横方向につぶす



家庭から排出されるゴミの約6割(容積比)を占めるのが、ペットボトルを含む容器包装で、このリサイクルを上手く回していくことは循環型社会を実現していく上でとても大切です。 私たち一人ひとりの行動が地球の未来を左右することを忘れずに、持続可能な社会を目指すために積極的な取り組みを続けましょう!


 


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(参考)PETボトルリサイクル推進協議会:PETボトルリサイクル年次報告書2022

(参考)PETボトルリサイクル推進協議会:日米欧のリサイクル状況比較

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