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「木学の家 脱プラ・脱化学材の住まい」ダイナリーBOOKS

「木学の家 脱プラ・脱化学材の住まい」ダイナリーBOOKS

ダイナリー図書館では、これからの地球のために、自分ごととして環境問題に取り組むキッカケとなれるよう、カンキョーダイナリー(環境>)おすすめの本や映画などをご紹介していきます。

脱プラスチックの家ならこんなに快適!
平均寿命たった26年の日本の住宅が、
環境大国ドイツから学ぶこと

見落としていない?一番身近で一番大きいプラスチック

暮らしの中の脱プラスチックと言えば、身の回りのキッチン用品や雑貨などが注目されがちですが、住んでいる家そのものがプラスチックで覆われている事実を考えたことはありますか?実は、日本の住宅のほとんどが、ごみ問題や健康問題を引き起こす化学材やプラスチック材の建材でできた「化学の家」なんです。

長持ちしないプラスチックの建材でできた日本の住宅は、先進国では驚くほど早い数十年というサイクルでごみになってしまうとか。1990年代には、住宅に使われる化学建材が原因とされる「シックハウス症候群」という健康被害も問題に。「35年ローンを組んだのに、26年しか持たなかった...」なんてことにならないように、これから家を建てる人は必読です。

プラススチックで覆われた「化学の家」と自然素材でできた「木学の家」

家が長持ちしない理由は結露。水蒸気の流れを止めるプラスチック製の「呼吸しない外皮」で覆われた「化学の家」は結露しやすく、住宅の寿命を縮める原因に。一方、水蒸気が必要に応じて外に出ることができる「呼吸する外皮」で覆われた「木学の家」は結露を防いで長持ちする家になります。

また「木学の家」で、二酸化炭素をこれ以上吸収しない状態まで成長した間伐材を利用することは、温暖化防止への貢献に。一方「化学の家」では、発がん性のあるグラスウールやダイオキシンの発生する塩ビ樹脂など、健康被害や大気汚染が心配な素材がたくさん...。読むと思わず自分の家が何でできているのか確認したくなってしまう一冊です。

 

本から学ぼう!質問コーナー

Q.他の国の住宅の平均寿命はどのくらい?
A.ドイツ79年、イギリス75年、アメリカ44年
「木学の家」では、「平成8年建築白書」を参考に日本以外の3つの国を取り上げています。まだ住める家もメンテナンスせずに取り壊してゴミにしてしまう日本。その原因は、メンテナンスがしやすい木や石などの自然素材を家づくりに使用するヨーロッパに対して、日本の住宅では戦後の住宅難解消のための、大量生産・大量消費を前提にしたプラスチック素材が多く使われているから。また、「住めなくなったら建て替える」という日本人の住宅に対する意識も影響しています。

Q.木でできた日本家屋って寒いイメージが...
A.最新のエコハウスなら「ゼロ冷暖」も夢じゃない!
伝統的な日本の木造住宅の欠点の1つが「隙間」。省エネルギー住宅は、高い断熱性と気密性によって、気温の影響を受けず、室内の熱や冷気を逃さないように工夫されています。また、「木学の家」で採用されている「エコボード」と呼ばれる素材は、冬は温もりを、夏には冷気を8時間蓄える性質があるため、冷暖房のコストを下げることができるそう。

【目次】

1. 私たちが提案する「木学の家」という新しい住まい
2. 問題だらけの「化学の家」
3. 私たちが行き着いたドイツの家づくり
4. 「木学の家+ゼロ冷暖」で極上の快適空間
5. 木の窓と透湿外皮がつくる安全な住まい
6. 修復できるから長く住まえる
7.未来の子どもたちに残したいもの、残してはいけないもの

【著者紹介】

松岡浩正(まつおか・ひろまさ)

各県から厳選された家づくりのプロフェッショナル集団「環境建築人」代表。ECO HOUSE株式会社代表取締役。高知県生まれ。建設会社に入社後、独立し長命住宅の開発に取り組む過程で、木製繊維断熱材「ECOボード」をはじめとする環境先進国ドイツの建材に着目。ECO HOUSE株式会社では、ドイツのエコロジー精神を手本に、「住まう時の安全性」「未来での廃棄時の安全性」を考慮した脱プラ・脱化学材の家づくりに取り組む。著書に『世界基準の家づくり』(現代書林)、監修に『エコハウスに住みたい 環境と未来の子供たちのために』(荒地出版社)など。

【商品詳細】

出版社:現代書林

発売日:2019/12/5

言語:日本語

単行本:196ページ

 

\読みたい本がきっと見つかる!/


(参考)国土交通省「平成8年建築白書

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