答え
正解は...
C:なくならないです!
解説
海洋汚染とは
海洋汚染とは、人間の活動によって排出された物質で海が汚染されること。つまりは人によってもたらされている環境問題です。海の憲法とも言われている、国連海洋法条約では海洋汚染を、下記のように定義しています。
「生物資源及び海洋生物に対する害、人の健康に対する危惧、海洋活動に対する障害、海水の利用による水質の悪化及び快適性の減少というような有害な結果をもたらし又はもたらす恐れのある物質又はエネルギーを人間が直接的又は間接的に海洋環境に持込むこと」
海洋環境に有害な物質が放出されることで、多方面に様々な悪影響を及ぼします。海洋汚染の原因は詳しく後述しますが、その中でも最も注目されているものが、海洋プラスチックごみ。時間が経つにつれて劣化し、次第に小さくなりますが、なくなることはなく半永久的に海を漂うことになります。このことで、海洋の生態系に長期的な影響を及ぼし、有害物質の影響を受けた海産物が食物連鎖によって私たち人間の身体に入ることで、健康への影響も懸念されています。
海洋汚染の現状
環境省が「漂流ごみ」を調べたデータによれば、ごみ全体のうち、プラスチックごみの占める割合が最も高く、地上で出たペットボトルやビニール袋などプラスチックを主としたごみが海に流れ込み、海を汚染する主な要因となっています。
既に1億5,000万トンものプラスチックごみが世界の海に存在していると言われており、そこへ少なくとも800万トンに及ぶプラスチックごみが、毎年新たに海に流出していると推定されています。2050年にはプラスチック生産量はさらに増え続け、海洋プラスチックごみの量が海にいる魚を上回るという予測もされています。
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海洋汚染防止のために私たちにできること
美しい海を守り続けるために、私たちに何ができるでしょうか?ここでは、海洋汚染の防止につながる代表的な取組をご紹介します。
生活排水に注意する
私たちの暮らしから出る生活排水には、洗剤や食べ残しの油など、海洋汚染の原因となるものが含まれています。そのため、ボディーソープや食器洗い洗剤、洗濯洗剤、料理に使う油などを適量にすることは、海洋汚染を防ぐうえで大切なポイントと言えます。その他、マイクロプラスチック排出の要因となる合成繊維衣類、マイクロビーズ入りの洗顔料・歯磨き粉・化粧品などの使用を見直すことも効果的です。
エコラベル付きの商品を購入する
海のエコラベルは、水産資源と環境に配慮し、持続可能な漁業によって提供された天然の水産物を証明するラベルです。海のエコラベルが付いた商品を購入することで、間接的に持続可能な漁業を応援することができます。環境への影響を抑えた漁業が広がれば、海洋汚染の防止にもつながり、消費者ができる重要なアクションの一つと言えます。
ごみ拾い活動に参加する
海洋ごみの多くは、陸地から流れ出ることが多いため、ごみ拾いをすることはとても大切です。ごみ拾いは誰にでもできる取組です。少量でもいいので、落ちているごみを見かけたら積極的に拾いましょう。海岸や地域の清掃活動に参加するのも大切な取組です。
ごみを出さないように務める
そもそも、ごみを出さないということも大切です。なかでもプラスチックごみは年々増えており、海洋汚染の主な原因になっていることは先に述べたとおりです。レジ袋やストローなどをはじめとする使い捨てプラスチックを安易にもらわず、紙などの持続可能な製品に代替し、プラスチックの使用量を減らすよう検討してみましょう。
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