[北極の氷が溶けるとどうなるのか?]
調査してきました!
北極の氷が溶けると、地球温暖化が加速する!
なにが起きてる?
北極の海の上の氷は、1979年以降減り続けているよ。
1979年から2024年までの減少量は、1年あたり約8.5万平方キロメートル。これは、なんと北海道の面積とほぼ同じ!(8.3万平方キロメートル)
北海道と同じくらいの面積の氷が毎年消えているんだ。
最近の研究では、2030年代の夏に北極海の氷はすべて溶け切ってしまう可能性もあるといわれているよ。
え!2030年って、あと数年で全部溶けちゃうの!?
溶けるとどうなる?
海の上の氷が溶けると、海水面が現れるよね。
氷の表面は通常白い雪が積もっていて、雪は太陽の光を10〜20%程度しか吸収しないけど、水はなんと90%も吸収するんだ。
つまり、太陽の熱の反射が弱くなるから、海が熱をどんどん吸収してしまって、地球全体の温暖化をさらに加速させてしまうんだ。
もしも北極の氷が完全になくなってしまったら、地球温暖化は今の2倍のスピードで進んでしまうともいわれているよ。
氷が溶けて、海全体があたたまっちゃうってことだね。
そう!だから、北極の氷は地球全体に影響しているんだ。
氷が溶ける理由
氷が溶ける主な原因は地球温暖化といわれているよ。
北極は、地球全体の約3倍の速度で温暖化が進行しているといわれているんだ。
過去約50年の地球全体の平均気温が1度上昇しているところ、北極圏では3.1度もあがっているよ。
もう1つの原因が「クリオコナイト」とよばれる黒い塊。
クリオコナイトとは、雪氷微生物という冷たいところで生息する微生物と、細かい鉱物が集まってできた粒子のこと。見た目では、氷の上に黒い穴があいているように見えるよ。
微生物の分解によって作られる腐食物質や鉱物の色の影響で、黒っぽい色をしているんだって。
黒い色は太陽の光や熱を吸収しやすいから、クリオコナイトがある氷河では氷がどんどんとけてしまうんだ。このクリオコナイトが増えている原因は、温暖化の影響で氷が溶けることによって水ができて、微生物の活動が活発化されているからといわれているよ。
このほかにも、北極の氷が溶けると 日本の気候が夏は猛暑に、冬は豪雪になるといった影響もあるんだ
遥か遠くの北極でおきていることが、僕たちのいる日本にも影響するなんて!
未来の地球を守るために
遠い遠い北極の地だからといって、ここでおきていることは決して他人事ではないんだ。
温暖化を少しでも防止するには、僕たち一人ひとりが意識することが重要だよ。僕たちも自分ごととして、今の地球におきていることを学んで、自分にできる小さなことからはじめてみよう。
調査結果まとめ
●北極の氷は40年間で半分も溶けている!
●北極の氷が溶けると地球温暖化が加速してしまう!
●氷が溶けるのは、地球温暖化や微生物の塊「クリオコナイト」の影響!
(参考1)国立極地研究所|北極のひみつ
(参考2)公益財団法人日本極地研究振興会|北極の氷河がなぜ急に融け始めたのだろう?
(参考3)北極域研究共同推進拠点|J-ARC Net - Japan Arctic Research Network Center|北極域の氷河と氷床
(参考4)気象庁|海洋の健康診断表 海氷域面積の長期変化傾向(北極域)(2024年)